お知らせ

  • 2023年05月06日

    令和4年度卒業式を挙行しました!

    キャンパスブログ

    令和5年3月3日、令和4年度卒業式が挙行され、第18期生52名が卒業しました。

    晴天に恵まれたこの日、卒業生たちは胸にバラのコサージュをつけ、凛とした表情で卒業式に臨みました。
    式典の様子を少しご紹介します。
    《卒業証書授与》
    卒業生ひとりひとりに校長から卒業証書を手渡しました。

    《学校長式辞・会長告辞・来賓祝辞》
    コロナ禍での学校生活を懸命に乗り越えた卒業生を讃え、これからの活躍を願ってエールを贈ってくださいました。
    今村英仁校長

    鹿児島県看護協会会長 八田冷子様

    公益財団法人慈愛会会長 納光弘様


    当日は、非常勤の先生方、
    慈愛会の方々にもご来賓として会場にお越しいただき、関係者の方からも多くのお祝いのメッセージをいただきました。
    ありがとうございました。


    《卒業生答辞》
    その祝福に答えるように卒業生が3年間を振り返り、同級生やお世話になった方々への気持ちも込めて答辞を述べました。
    全文をご紹介します。

    答辞
    梅の花が咲き誇り、暖かい風を日に日に感じる今日この良き日に、私たち18期生は卒業式を迎えることができました。

    本日、ご出席していただいた多くのご来賓の皆様、保護者の皆様、式を挙行してくださった先生方に心より感謝申し上げます。
    2020年4月、私たちはお互いの素顔もよく知らないまま看護の世界に足を踏み入れました。この3年間を振り返ってみますと、私たちの前にはコロナウイルスという壁が常に立ちはだかっていたように思えます。以前は当たり前のように行われていた、講義中の向かい合ってのグループワークや施設等に赴いての学習は中止になり、学友との食事時間は全員が前を向き私語を控え、シンとした空気の中、少し寂しさを覚えながら過ごしました。
    そしてなによりも、看護の知識や自分なりの看護に対する考え方を学内の授業で少しずつ身についてきているものの、感染リスクから臨地での実習を行うことができない悔しさを私たち18期生は特に強く感じたのではないでしょうか。そのため、感染者数が少なくなった際に1日15分という患者様に接する時間に制限がありながらも、初めて患者様と直接向き合えたときは緊張しながらもとても嬉しく、感動したことを覚えています。感染のリスクがある中、私たち学生を受け入れて下さった患者様や、様々な対策を講じながら学生の学びを親身になってサポートしてくださった各施設の皆様や臨床指導者の方々には感謝の気持ちがいっぱいです。
    様々な困難を乗り越えて、今日卒業式を迎えることができた18期生52名は全員がそれぞれの看護観をこの3年間で得ることができました。限られた臨地実習の中で、それを身につけることができたのは患者様や先生方が教えてくださった人間対人間の看護という考え方の大切さを知ることができたからです。
    看護理論家であるトラベルビーは人間対人間の看護のなかで、病や苦痛を一人一人の人間体験として理解しなくてはならないと述べています。つまり、看護師は病や苦痛のみに焦点を当てるのではなく、それらを体験する人間を全体から見つめ、病や苦痛がその人の人生にどのような影響を与えるのかを考え、寄り添う必要があります。

    私が初めて受け持たせていただいた患者様で、疾病を患ったことにより仕事をできなくなった方がいらっしゃいました。その方は病気のことよりも「仕事ができないなんて」「仕事はどうなっているのだろうか」という発言が多くみられていました。そのとき私は、生きていれば命さえあればなんとかなるのに仕事のことばかり考えるのはなぜだろうと不思議に思っていました。しかし、実習を通して様々な患者様の人生や生き方に触れる中で、その人を形作るのは仕事や家族、趣味や大切にしていることなどたくさんのものが、その人たらしめる要因になっているのだと気づくことができました。
    これは患者様に限らず、私たちも同じです。苦しいときにそばで支えてくれる家族や友人、自分らしくいれる好きな時間や信じていることが私たちを私たちらしくしています。
    この気づきは、私の看護学生生活の中での1番大きな尊い学びです。
    まだ暗い時間から私よりも早く起きて毎日お弁当を作って見送ってくれて、静かに温かく見守り続けてくれた家族、そして苦しいときは一緒にその苦しみを分かろうとしてくれるクラスメイト。 それから、3年間優しくときには厳しく看護とはなにかを教え、ここまで導いてくださった先生方。全てのおかげで私たちが私たちらしく卒業を迎えられます。
     在校生の皆さん。私たちもまだまだ先だと思いながら先輩の卒業式をその席から見ていました。終わりの見えない試験や実習に挫けそうになることがあるかと思います。そんな時は一緒に戦うクラスメイトと悩みを分かち合い、いつでも味方でいてくださる先生方をたくさん頼ってください。そうやって積み重ねた3年間が看護学生終了という節目での皆さんなりの看護とはなにかという答えにきっと繋がります。
     私たちもこれから、看護師として臨床に出て、沢山の壁にぶつかる中でそれぞれの看護が新たに創り出されていきます。
     初めて患者さんに接したあの時の気持ちを持ち続け、成長していきます。 
     最後になりますが、鹿児島中央看護専門学校の益々のご発展をお祈りして答辞と致します。
    ***
    18期生が本校で過ごした3年間は、新型コロナウイルスの影響で、本当に様々な制約がありました。そんな中でも学生ひとりひとりがしっかり前を向いて学習や実習に取り組んでいたように感じます。これからの皆さんの活躍を教職員一同、楽しみにしております!

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